2012年6月20日水曜日

なにもかも雑炊としてあたゝかく

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―表象の森― 遊びをせんとや‥、戯れせんとや‥ -石田博の東京個展-

6月台風の襲来で列島は豪雨禍のさなかだが、
盟友・石田博の東京での個展が、の昨日-19(火)~24(日)-から始まっている。
題して「今辿り着きしもの」とや。

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今ではサン・イシドロ釡を称する陶芸家としてすっかり定着した感の石田博だが、元来は絵画の人であり嘗ては高校美術の教師でもあった彼。由って石田博の個展といえば、彼特有の些か型破りの力強い陶器たちとともに小品ながら躍動感あふれる風景画が彩りを添えて、まさに遊びをせんとや―戯れせんとやばかりの、石田流造形世界を現出せしめる。

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個展会場は、JR飯田橋近く、外堀通りに面した
「gallery PAUSE-ギャラリースペース・バウゼ-」

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―山頭火の一句― 其中日記-昭和9年-268
2月17日

あたたかい、雨が近いらしい、九州行が困らないやうに。
朝、樹明来、昨夜の酔態を気にかけてゐる、酔うて乱れないやうにならなければ、人間は駄目、生活も駄目だ。
心身ぼんやり、大風一過の気分、凝心ばかりではいけない、私は放心を味ふ、いや楽しむ。
いつでも餓死する覚悟があれば、日々好日であり事々好事である、何のおそれるところもなく、何のかなしいものもない。
食べることが生きることになる、といふ事実は、老境にあつては真実でないとはいへまい。
終日終夜、寝床で読書、ひもじくなれば餅をたべて安らかに。

※表題句の外、9句を記す

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