2010年10月18日月曜日

帆柱ばつかりさうして煙突ばつかり

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-表象の森- 石田博個人展

具体の作家たちなど、関西の現代美術を半世紀にわたって支えてきた信濃橋画廊が、今年いっぱいで閉じるという記事が夕刊紙面で紹介されていた一昨日-16日-の夕刻、地下鉄に乗って淀屋橋へと降りたつと、約束の友はすでに来ていた。

幕を閉じゆく画廊もあれば、産声をあげ幕を開けようという画廊もある。
裁判所西側近くの大阪法曹ビルの2階に誕生した楠画廊、そのオープン記念に開催されたのがサン・イシドロ窯の石田博個人展。狭いスペースに陶器と絵画の作品が居並ぶ。会期は週末の23日-土-までとか。

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Photo/陶器作品「甲山と夙川の桜」

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Photo/絵画作品「JRからの贈物、軽井沢-横川間の廃線によりバイパスで出会った山々」

Opening Partyとあってすでに知友らの客で室内はいっぱい。しばらく滞在したあと、U君やI君らと近くの居酒屋へと流れる。

―山頭火の一句― 行乞記再び -112
4月22日、曇、あちらこちら漫歩、八幡市、山中屋

朝酒、等、等、入雲洞さんの厚情が身心にしみる、洞の海を渡つて、木村さんを訪ねる、酒、それから同行して小城さんの新居へ、また酒、そしてまた四有三居で酒、酒、酒。
木村さんに連れられて、やつと宿を見つけて泊る、ぐつすり寝た、二夜分の睡眠だ。

四有三さんに-23日小倉から-
「昨日はまるで酔ひどれの下らなさ図々しさを見せるためにお訪ねしたやうなものでしたね、寄せ書きした頃から何が何だか解らなくなりましたよ、でも梅若葉のあざやかさ、おひたしのおいしさは、はつきり覚えてゐるから不思議です。‥」

-略-、洞海-ドウカイ-或は洞の海-ホラノウミ-はいい、此の海を中心として各市が合併して大都市を形成する計画があるさうだが、それはホントウのスバラシイ事業だ。
美しい女が美しい花を持つてゐた。
子供の遊び、今日此頃は軍隊ごつこ、戦争ごつこだ、子供は正直で露骨、彼等は端的に時代の風潮を反映する、大日本主義!

※表題句の外、7句を記す

洞海湾を囲む八幡・若松戸畑・小倉・門司の5市の合併話が現実となったのは、この年-S07-から31年を経た昭和38-1963-年のことである。

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Photo/現在の洞海湾全景

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Photo/伊能忠敬測量地図の洞海湾付近図


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