2010年9月23日木曜日

松風のゆきたいところへゆく

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―表象の森― 韋駄天商店街

狭いアーケードの中に設えられた直線のトラックを、老いも若きもアスリートたちが、それぞれの記録をかけて駆け抜ける-韋駄天商店街は、今日23日、12時から開始、今年で4回目か。

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今年は「韋駄天尊像」がお目見得する、平城遷都1300年のマスコット「せんとくん」をデザインした藪内佐斗司に制作を依頼し、出来上がったもの、という。

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夕刻からは、その韋駄天さんを囲んで、繁栄韋駄天尊祭りも催されるのだが、そこにデカルコマリィの一味も出没することになった。

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朝から嵐のような雨だが、はて、いかさまどんなことになるやら‥。


―山頭火の一句― 行乞記再び -105
4月15日、夜来の雨が晴れを残していつた、行程2里、福岡へ予定の通り入つた、出来町、高瀬屋

この町-出来町-はヤキとヤキを得意とする店ばかりだ-久留米の六軒屋と共に九州のボクチン代表街だ-。
早く起きて松原を散歩した、かういふ旅にかういふ楽がある。

午前中の行乞相はよくなかつたが、午後のそれはよかつた、行乞もなかなかむつかしいものである。
山吹、連翹、さつき、石楠花、-ことしはじめて見る花が売られてゐた。
博多名物-博多織ぢやない、キツプ売-電車とバス-、禁札-押売、物貰、強請は警察へ-、と白地に赤抜で要領よく出来てゐる-西新町のそれはあくどかつた、字と絵とがクドすぎる-。

西公園を見物した、花ざかりで人でいっぱいだ、花と酒と、そして、-不景気はどこに、あつた、あつた、それはお茶屋さんの姐さんの顔に、彼女は欠伸してゐる。
街を通る、橋を渡る、ビラをまいてゐる、しかし私にはくれない、ビラも貰へない身の上だ、よろしい、よろしい。
酒壺洞君を搾取した、君は今、不幸つづきである、君に消災妙吉拝。‥
さくら餅といふ名はいい、餅そのものはまづくとも。

此宿はよい、何となくよい、-略-、今日もよい日だつた、ほんたうにほどよい日だつた、ほどよく酔ひ、ほどよく眠つた。
よい食慾とよい睡眠、これから人生の幸福が生れる。

※表題句の外、6句を記す

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Photo/出来町公園は旧博多駅のあったところ、「九州鉄道発祥の地」の碑がある

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Photo/公園内にある白い桜の樹


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