2011年8月15日月曜日

ふるさとの蟹の鋏の赤いこと

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―四方のたより― えっ、朝刊休み?

今日は終戦記念日だが、新聞大手五紙は休刊となっている。
はて、こんなことはこれまでにあったのだろうか? どうも記憶がないが‥、初めてじゃないのかしらん、とすると少々問題だろう、なにも今日でなくとも、8日でも22日でもよかったのじゃないか。

昨日早朝から、単身、車で出かけた。京都東から湖西道路を走り、敦賀へと抜け、越前海岸を北上、越前岬の少し向こうまで。復路は、敦賀から若狭へと足を伸ばし、三方五湖を廻り、鯖街道を走り、湖西道路は渋滞とみて、琵琶湖大橋を渡って、栗東から名神に上がった。Uターンラッシュで名神の渋滞を観念していたが、案に相違、スムーズに流れて、午後8時半ほどに帰着できたのは幸い。延べ500㎞余りの行程で、おまけに前夜は寝不足だったから、途上、睡魔に襲われては小休止を繰り返したものだった。
と、日帰りの強行軍といった次第だったから、もうヘロヘロだった。とうとう今朝まで起き上がれなかったので、昨日は言挙げできず。異例だが、山頭火の日記も昨日と今日、二日分を掲載しておく。

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Photo/三方五湖を望む-‘110814

今日、15日付の、山頭火の日記では、川棚での一向にはかどらない造庵の件に業を煮やしたか、絶叫にもひとしい自棄気味の詞を連ねている。
「やつぱりムリがあるのだ、そのムリをとりのぞけば壊滅だ、あゝ、ムリか、ムリか、そのムリは私のすべてをつらぬいてながれてゐるのだ、造庵がムリなのぢやない、生存そのものがムリなのだ。」
私のひとり語りでも、この詞を挿入しているが、ご覧になった方にはご記憶があるかもしれない。

―山頭火の一句― 行乞記再び-昭和7年-217

8月14日、朝から墨をすつて大筆をふりまはす、何といふまづい字だらう、まづいのはいい、何といふいやしい字だらう。
うれしいこころがしづむ、晴れて曇る!

―山頭火の一句― 行乞記再び-昭和7年-218

8月15日、何といふ苦しい立場だらう、仏に対して、友に対して、私自身に対して。
やつぱりムリがあるのだ、そのムリをとりのぞけば壊滅だ、あゝ、ムリか、ムリか、そのムリは私のすべてをつらぬいてながれてゐるのだ、造庵がムリなのぢやない、生存そのものがムリなのだ。
茗荷の子を食べる、かなしいうまさだつた。

※この両日句作なし、表題句は8月4日の句。

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Photo/北の旅-2000㎞から―釧路湿原-’11.07.26


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